耳鳴りは鍼で改善できる?治療法・通院ペース・セルフケアを解説

「キーン」「ジー」「ボー」という耳鳴りが続くと、仕事や家事に集中できなかったり、夜眠りにくくなったりして、とてもつらいものです。

耳鳴りというと「耳だけの問題」と思われがちですが、実は首肩こり、姿勢の乱れ、自律神経の乱れ、ストレス、睡眠不足などが関係していることもあります。

特に、スマホやパソコン作業が多い方は、首が前に出る“スマホ首”の姿勢になりやすく、首まわりの筋肉が緊張して耳周辺の血流が悪くなることがあります。その結果、耳鳴りや耳の詰まり感につながるケースもあります。

鍼治療では、耳の周りだけでなく、首・肩・背中・手足のツボを使いながら、身体全体のバランスを整えていきます。

主な治療の目的は以下の通りです。

・耳周囲の血流を整える
・首肩の筋肉の緊張をやわらげる
・自律神経のバランスを整える
・ストレスによる過緊張を落ち着かせる
・睡眠の質を高める
・食いしばりや顎まわりの緊張を軽減する

耳鳴りの治療で使われる代表的なツボには、耳の後ろにある「翳風」、耳の前にある「聴宮」、首の後ろにある「風池」、肩こりで有名な「肩井」などがあります。

ただし、ツボだけを刺激すれば良いというわけではありません。

耳鳴りは原因が複雑なため、その方の姿勢、首肩の硬さ、睡眠状態、ストレスの有無、生活習慣などを確認しながら施術を行うことが大切です。

通院ペースの目安としては、症状が強い初期は週1〜2回がおすすめです。

特に耳鳴りが気になって眠れない、首肩こりが強い、ストレスで悪化するという方は、最初の1か月は少し詰めて施術を受けることで身体の変化を感じやすくなります。

その後、症状が落ち着いてきたら週1回、さらに安定してきたら2週間に1回、月1回のメンテナンスへ移行していくのが理想です。

目安としては、

・症状が強い時期:週1〜2回
・少し落ち着いてきた時期:週1回
・安定してきた時期:2週間に1回
・予防・メンテナンス:月1回

という流れです。

自宅でできるセルフケアも大切です。

・長時間スマホを見続けない
・首を前に出す姿勢を避ける
・肩甲骨を軽く動かす
・耳の周りをやさしく温める
・湯船に浸かって身体を温める
・睡眠時間をしっかり確保する
・カフェインやアルコールの摂りすぎに注意する
・食いしばりに気づいたら力を抜く

特におすすめなのは、首をゆっくり回すことではなく、肩甲骨を動かす軽い体操です。

首を強く回すと逆に負担になることがあるため、無理に刺激を入れすぎないことが大切です。

また、急に耳鳴りが始まった、聞こえにくさを伴う、めまいが強い、片耳だけ急に悪化した、脈打つような耳鳴りがある場合は、まず耳鼻科での検査をおすすめします。

鍼治療は、耳鳴りそのものを無理に消すというよりも、耳鳴りが起こりやすい身体の状態を整えていく治療です。

「病院では異常なしと言われたけれど耳鳴りが気になる」「首肩こりも強い」「疲れると耳鳴りが悪化する」という方は、鍼治療で身体全体を見直してみることをおすすめします。