さくら堂ブログ

ランニングやマラソン、サッカー、バスケットボールなどを続けている方に多く見られるのが「中足骨疲労骨折」です。特に長距離ランナーや部活で走り込みをしている学生に起こりやすいスポーツ障害の一つで、「足の甲が痛い」「走るとズキズキする」といった症状で気づかれることが多いです。早期に気づき適切に対処すれば回復も早く、再発予防にもつながります。

中足骨疲労骨折とは？

中足骨とは足の甲にある5本の長い骨のことを指します。この骨は走る・ジャンプする・方向転換するなど、あらゆる動作の際に大きな負担を受けます。疲労骨折は一度の強い衝撃で折れるのではなく、繰り返される小さな負荷が蓄積して骨にひびが入る状態です。

ランナーに多い理由

• 走行距離の増加：急に走る距離を増やすと骨に過剰な負担がかかる
• 硬い路面：アスファルトやコンクリートでのランニングは衝撃が強い
• シューズの問題：クッション性が低下した靴やサイズの合わない靴で走るとリスク増
• 栄養不足：カルシウムやビタミンD不足は骨の脆弱化につながる
• フォームの乱れ：着地の仕方や走り方のクセが骨への負担を偏らせる

中足骨疲労骨折の主な症状

• 足の甲の局所的な痛み（特に第2・第3中足骨に多い）
• 運動時の痛みが徐々に強くなる
• 安静にしていても痛みが残ることがある
• 腫れや熱感、押すとピンポイントで痛みが走る

「単なる足の疲労や筋肉痛」と思って放置すると悪化し、完治までの期間が長引くので注意が必要です。

診断と治療法

中足骨疲労骨折はレントゲンでは初期に写らないことがあり、MRIやCTでの確認が有効です。医療機関や接骨院での早めの相談が推奨されます。

主な治療法

• 安静・休養：ランニングを中止し、骨の回復を優先する
• 固定：必要に応じてシーネやサポーターで足を固定
• 物理療法：超音波治療などで骨癒合を促進
• 栄養管理：カルシウム、ビタミンD、たんぱく質の摂取を意識
• リハビリ：痛みが落ち着いたらストレッチや筋トレを開始し、再発予防を図る

復帰までの期間

回復のスピードは症状の程度や治療内容によって異なりますが、一般的に6〜8週間程度で競技復帰可能とされます。焦って練習に戻ると再骨折のリスクが高まるため、医師やトレーナーの指導に従うことが大切です。

予防のポイント

• 走行距離を徐々に増やす：急な負荷増加を避ける
• シューズの見直し：クッション性・安定性のある靴を使用する
• ストレッチと筋トレ：足首やふくらはぎの柔軟性、足底筋の強化
• 休養日を設ける：疲労をため込まず骨に回復の時間を与える
• 栄養補給：カルシウム・マグネシウム・ビタミンDのバランス摂取

まとめ

中足骨疲労骨折はランナーやスポーツ愛好家にとって避けて通れない障害のひとつですが、早めの発見と正しいケアで回復は十分に可能です。足の甲の痛みを「ただの疲れ」と放置せず、違和感を感じたら接骨院や整形外科でのチェックをおすすめします。
適切なトレーニングと休養、そして正しい知識があれば再発を防ぎ、長くスポーツを楽しむことができます。

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